Linux – openSUSE インストール


Windowsプラットフォームで動作するFlowsquare+の開発は、Windows OSで行っていますが、本業ではLinuxを使っています。ディストリビューションは、openSUSE(恐らく“オープンスーゼ”と呼ぶ)を好んで使っており、数年に一回最新版をインストールしています。今後のために、openSUSEのインストールに関する素人ながらの情報をまとめます。特に、openSUSEをSSDに最適化するための操作についても記述していきます。SSDのための設定は、HDDにインストールする場合は全てスキップしてください。

openSUSEは、TumbleweedとLeapと呼ばれるものの2種類あります。Tumbleweedはより新しいが、少々動作が不安定なパッケージ類を含んでおり、上級者用です。Leapは通常のユーザー用のリリースであり、今回はこちらを使います。執筆時では、バージョン15.1がリリースされています。

1.インストールメディアの作成

今回は、インストールメディアとして、USBドライブを用い、インストールメディアの作成はWindowsマシンを用いることを前提とします。

まず、ダウンロードのページから、『DVD  Image』をクリックし、インストールファイルの入ったisoイメージ(執筆時のファイル名は、openSUSE-Leap-15.1-DVD-x86_64.iso)をダウンロードします。

ブート可能なUSBドライブの作成のために、フリーソフトである『Rufus(日本語有り)』をインストールし、実行します。以下のとおり、デバイスとして、利用するUSBドライブを選択し、ブートの種類として、先ほどダウンロードしたisoイメージファイルを選択します。その他は、基本的に全てデフォルトの設定で問題ありません。スタートボタンをクリックします。注意点として、Rufusから”ISO Image mode”を選ぶか”DD Image mode”を選ぶかの選択肢を聞かれる場合は、”DD Image mode”を選択します。完了すると、インストールのためのUSBドライブの完成です。

2.openSUSEのインストール

まず、インストールするPCのBIOS画面に入り、ブートの順番として、USBドライブが一番最初になるように設定します。その後、先ほど作成したインストール用USBドライブを差し、PCを起動します。起動したら、いくつかメニューが出てきますが、その中から、『Installation(インストール)』を選択します。言語や地域、ユーザー名などを入力しながら次へをクリックすれば、基本的にはインストールできますが、以下に注意点を書きます。

1.SSDのために、ファイルシステムとしてEXT4を選択します。デフォルトではBTRFSが選択されていますが、このファイルシステムは書き込みが多く、SSDの寿命を縮めるそうです。EXT4を選択するには、途中ディスクパーティション設定の画面にて、次へを押さずに『Expert Partitioner』のタブから『Start with Current Proposal』を選択することで、インストール先のファイルシステムをEXT4へ変更できる画面へ移行します。

2.デスクトップ環境として、『Desktop with KDE』や『Desktop with GNOME』などの選択肢がありますが、特にこだわりがなければ、Desktop with KDEを選択します。

3.ユーザーアカウントの入力の画面にて、『Automatic Login』のチェックを外します。そうでないと、電源オンから自動でログインしてしまい、セキュリティ上好ましくない状況になります。

4.今回のインストール作業で気づいたのですが、デフォルトのネットワークのツールとして、従来のNetworkManagerからWickedに変更になっています。ただし、最後のインストール設定の確認画面では、NetworkManagerが選択されていると表示してあるにも関わらず、実はWickedが選択されているというややこしいことになっているようです。この確認画面にて、一度Wickedに変更し、再度NetworkManagerを選択しなおすという作業をしておくと、後々楽になるかもしれません。固定IPやプロキシが原因かもしれませんが、デフォルトのままでは、ネットワークの設定をしてもインターネットに接続できませんでした。。。

3.インストール後(SSDのためのnoatimeの設定)

インストール終了後、USBを抜き電源を入れます。USBを差したまま電源を入れてしまった場合は、出てくるメニューの『Boot from Hard Disk』を選択します。Konsole等のターミナルを立ち上げて、

su - 

とタイプし、パスワードを聞かれたらパスワードを入力します。次に

vi /etc/fstab

と入力します(テキストエディタとしてviを使う場合)。そして、rootパーティションと他のLinuxパーティションに以下の例の様に、”noatime”を追加します。

UUID=XXXXXX  /  ext4  noatime,acl,user_xattr  0  1

ここで、注意としては、noatimeの後ろのコンマの後にはスペースが付きません。また、swapパーティションには、noatimeは追記しません。

変更後、ファイルを保存し閉じます(viの操作性は簡単ですが独特なので、調べてください)。

4.インストール後(SSDのためのTRIMの設定)

TRIMはSSDのパフォーマンスを最適化する上で重要な操作らしいです。これを自動で行うために、以下のような設定を行います。まずは、ターミナルからテキストエディア(ここではvi)を用いて以下のファイルを開きます。

vi /etc/rc.d/boot.local

権限がないと注意される場合は、上記の”su -“を再度実施してください。開いたら、一番最後に以下の行を追加します。

fstrim -v /

他にも、上記で設定したEXT4のパーティションがある場合には、それらにもfstrimを適用します。例えば、

fstrim -v /home

です。

5. インストール後(SSDのためのSwapの制限)

まず、ターミナルで以下を実行します。

cat /proc/sys/vm/swappiness

デフォルトでは、60という値が返されているはずですので確認してください。この値を1に減らす操作をします。まず、

su -

とタイプの後、エンターを押し、パスワードを聞かれたらパスワードを入力しエンターを押します。次に、

vi /etc/sysctl.conf

とタイプし、エンターを押します(テキストエディタviを用いてファイルを開く)。ファイルが開いたら、最も最後に以下を追加します。

vm.swappiness=1

ファイルを保存し、閉じてください。

6.再起動

以上まで出来たら、再起動します。

7.ネットワークの設定

固定IP等の場合、画面下のパネル内のネットワークのアイコン右クリックで設定できます。また、プロキシ等の設定が必要な場合は、 Kickoff Application Launcherを開き、proxyと入力すると、Proxy設定用のアプリが表示されるので実行します。プロキシのURL(例:proxy.norasci.com)とポート番号(例:3128)両方指定する場合は、以下のように設定します。

proxy.norasci.com:3128/

上記で怒られる場合、上手くいかない場合は、以下の方法も試してください。

http://proxy.norasci.com:3128/

8.SSDのためのFirefoxの設定

openSUSEのデフォルトのブラウザであるFirefoxにもSSDのための設定が必要です。まず、Firefoxを起動し、アドレスバーに以下を入力しエンターを押します。

about:config

次に、一覧表示される環境パラメータの項目から、

browser.cache.disk.smart_size.enabled

を探し出し(アルファベット順です)、Trueとなっているデフォルト値をFalseに変更します。次に、環境パラメータ項目から、

browser.cache.disk.capacity

を探し出し、値を0(ゼロ)に変更します。キャッシュをゼロとすることで、SSDへの書き込みを抑制します。Firefoxを閉じてください。

9.日本語入力の追加

openSUSEでのアプリケーションのインストール方法として、Kickoff Application Launcher(WindowsにおけるWindowsボタンに相当)のComputerタブにあるInstall/Remove Softwareから、当該のアプリケーションを検索してインストールする方法と、ターミナルから以下のように検索してインストールする方法があります。

zypper search 検索キーワード
zypper install インストールするアプリ名

どちらかの方法で、anthy、ibus-anthy及びibusの3つのアプリケーションをインストールしてください。その後、再起動し、画面下のパネル(タスクバー?)にキーボードのアイコンが新たに追加されています。これはIBusのアイコンで、右クリックし、Preferenceから日本語を追加することができます。また、英語・日本語切り替えのショートカットなども設定できます。個人的なお気に入りは、Ctrl+スペースです。

10.各種コンパイラーの追加

zypperなどを使い、以下のコンパイラーも追加します。

zypper install gcc
zypper install gcc-c++
zypper install gcc-fortran

11.MPICHのインストール

流体計算などで必須の並列計算を実現するためのMPICHのインストールは注意が必要です。zypperでもインストールできるかと思いましたが、環境設定などが上手くできませんでした。なので、以下の通り、通常の手順でインストールします。

まず、CやC++、Fortranのコンパイラがインストールされていることを確認します。

次に、MPICHのウェブページへ行き、インストールファイルをダウンロードします。執筆時のバージョンは3.3.2です。ダウンロード後、ターミナルで、ダウンロードしたファイルの階層まで移動し、以下のように展開します。

tar xfz mpich-3.3.2.tar.gz

次に、展開されたディレクトリに移動し、ターミナル上で、

./configure

その後、

make

そして、

sudo make install

とします(管理者のパスワードを聞かれるので入力します)。./configureからmake installまでは、少し時間がかかります。もしオプションを指定したい場合は、MPICH Installers’ Guideをご覧ください。念のため、

which mpiexec

等でインストールが正常に行われたか確認します。

次に、ターミナル上で、

sudo vi /etc/hosts

とし(管理者パスワードを入力)、

127.0.0.1  localhost

となっている部分を以下のように変更します。

#127.0.0.1  localhost
127.0.0.1  linux-abcd

ここで、”linux-abcd”とは、ホスト名のことで、お使いのopenSUSENoホスト名は、次のように確認できます。まずターミナル画面で、

hostname

と入力し、エンターを押します。返ってきた文字列がホスト名です。以上の設定で、MPIを用いたノード内並列計算を実施することが可能です。

以下2020年4月30日追記

12.Matlab (R2020a)のインストール

Matlabのインストール・マニュアルでは、インストール・ファイル(例:matlab_R2020a_glnxa64.zip)をMathworksからダウンロードし、解凍、解凍したディレクトリ内で

sudo ./install

を実行すればよい、となっています。しかし、 僕の環境では、Matlab R2020aのインストールに少し工夫が必要でした 。

1.まず普通に解凍すると、./installすると、

 error while loading shared libraries: /home/yminamot/Downloads/matlab/matlab_R2020a_glnxa64/bin/glnxa64/libexpat.so.1: file too short

というエラーが発生しました。これに対しては、インストール・ファイルの展開に以下のコマンド(オプション)を付けることで解決できました。

unzip -X -K matlab_R2020a_glnxa64.zip

この問題は、インストーラ内のシンボリック・リンクが壊れるためだそうで、上のコマンドでこれを回避できます。

2.上記の後、改めて

sudo ./install

を実行すると、以下のようなMatlabのアイコン付きのウィンドウ(?)が表示された状態から次へ進みません。

そこで、インストール・フォルダ内の./installをテキストエディタで開き、最後の方までスクロールし、

    if [ -e "$thisDir/bin/$ARCH/install_unix" ]; then
        targetAppName="install_unix"
    else
        targetAppName="install_unix_legacy"
    fi

となっている部分を、

    if [ -e "$thisDir/bin/$ARCH/install_unix" ]; then
        targetAppName="install_unix_legacy"
    else
        targetAppName="install_unix_legacy"
    fi 

に書き換えました。その後、改めて、

sudo ./install

を実行すると、インストールすることができましたので、参考していただけると幸いです。

13.日本語名を含むzipファイルの解凍時文字化け対策

Windowsにおいて日本語を含むファイル名のファイルをzipで圧縮し、Linux上でunzipにより解凍すると文字化けすることがあります。この場合、以下のようにunarを使うと文字化けを防ぐことが可能です。

unar 日本語を含むファイル名.zip

もし、unarがない場合、

sudo zypper in unar

でインストール可能です。

14.


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